介護施設や病院でベッドを導入する際、パラマウントベッドの価格は他社製品より高めですが、品質と耐久性に優れています。
楽匠シリーズやインタイムシリーズなど、モデルによって値段が異なります。
しかし初期投資が高くても、長期的な耐久性と低い故障率を考慮すれば、トータルコストは抑えられる場合があります。
特にパラマウントベッドは部品供給が安定しており、長期間使用できるメリットがあります。
本記事では、パラマウントベッドの価格相場と、モデル別の価格、コストパフォーマンスについて詳しく解説します。
パラマウントベッドの価格は?
パラマウントベッドの価格は、他社製品より1割から2割高めですが、高品質なモーターと充実したアフターサービスが価格に反映されています。
パラマウントベッドは国内介護ベッド市場でトップシェアを持ち、医療機関や介護施設で広く信頼されているブランドです。価格設定は他社製品と比較してやや高めですが、これは使用される部品の品質、製造工程の厳格さ、充実したアフターサービス体制に起因しています。安価な製品と比較すると、1台あたり2万円から4万円程度高くなりますが、長期的な視点で評価する必要があります。
モーター数による価格の目安は、1モーターが9万円から11万円程度、2モーターが13万円から16万円程度、3モーターが18万円から23万円程度です。同じモーター数でも、モデルやグレードによって価格が異なります。付属品を含めたフルセットの場合、さらに3万円から5万円程度加算されます。
価格が高めに設定されている理由として、モーターの品質があります。パラマウントベッドは独自開発の高性能モーターを使用しており、静音性と耐久性に優れています。安価な製品のモーターと比較して、動作音が静かで振動が少なく、長期使用でも性能が劣化しにくい特徴があります。モーター単体の価格は他社製品の1.5倍から2倍程度ですが、その分寿命が長く、故障率が低いメリットがあります。
アフターサービス体制も価格に含まれています。全国に販売代理店とメンテナンス拠点があり、故障時の迅速な対応が可能です。定期メンテナンスサービスも充実しており、長期的に安定した使用をサポートします。このサービス体制を維持するコストが価格に反映されています。
パラマウントベッドは他社製品より1割から2割高い価格設定ですが、高品質な部品と充実したサポート体制によりその価格が正当化されています。
次に、パラマウントベッド主要モデル別の価格について詳しく解説します。
パラマウントベッド主要モデル別の価格
パラマウントベッドの主要モデルは、楽匠シリーズが18万円から23万円、インタイムシリーズが20万円から28万円、病院用ベッドが25万円から35万円の価格帯です。
楽匠シリーズは介護施設向けのメインモデルで、最も導入実績が多いシリーズです。楽匠プラスの3モーターは18万円から20万円程度、楽匠S型の3モーターは19万円から21万円程度、楽匠Z型の3モーターは21万円から23万円程度の価格です。付属品を含めたフルセットは、楽匠プラスが21万円から24万円、楽匠S型が22万円から25万円、楽匠Z型が24万円から27万円程度です。中古市場では、楽匠シリーズの3モーターが7万円から13万円程度で流通しています。
インタイムシリーズは在宅介護向けのモデルで、デザイン性と機能性を両立しています。インタイム1000の3モーターは20万円から24万円程度、インタイム3000の3モーターは24万円から28万円程度の価格です。木製のサイドレールやヘッドボードが特徴で、家庭用として違和感のないデザインになっています。施設でも個室に導入する場合があり、利用者や家族からの評価が高いモデルです。
病院用ベッドは医療機関向けのモデルで、より高度な機能を備えています。背上げや高さ調整の動作範囲が広く、医療処置に対応しやすい設計です。価格は25万円から35万円程度で、介護施設向けモデルより高額ですが、医療的ケアが必要な利用者が多い施設では選択肢となります。清掃・消毒がしやすい構造になっており、感染管理の観点でも優れています。
付属品の価格も確認が必要です。専用マットレスは2万円から6万円、サイドレール1組は1万円から3万円、キャスター4個は8千円から1万5千円、オーバーテーブルは1万5千円から3万円程度です。ベッド本体と付属品を合わせた総額で予算を組む必要があります。
パラマウントベッドは、楽匠シリーズが18万円から23万円、インタイムシリーズが20万円から28万円、病院用ベッドが25万円から35万円の価格帯となっています。
次に、パラマウントベッドの価格とコストパフォーマンスについて解説します。
パラマウントベッドの価格とコストパフォーマンス
パラマウントベッドは初期投資が高めですが、耐久性の高さと低い故障率により、10年間のトータルコストでは他社製品と同等かそれ以下になる場合があります。
耐久性による長期使用が最大のメリットです。パラマウントベッドの平均使用年数は8年から10年程度で、他社製品の6年から8年と比較して長くなっています。楽匠シリーズの3モーターを購入した場合、1台あたりの購入価格は20万円程度ですが、10年間使用できれば年間コストは2万円です。他社製品で15万円のものを購入しても6年で買い替えが必要なら、10年間で2台必要となり総額30万円、年間コストは3万円となります。
故障率の低さもコストパフォーマンスに影響します。パラマウントベッドの年間故障率は5%程度で、他社製品の10%から15%と比較して低くなっています。20台導入した場合、パラマウントベッドなら年間1台程度の故障ですが、他社製品なら2台から3台の故障が予想されます。修理費用は1回あたり2万円から5万円程度なので、年間の修理費用総額に大きな差が生じます。
部品供給の安定性も重要です。パラマウントベッドは生産終了後も10年程度は部品供給が継続されるため、長期使用が可能です。他社製品の中には、生産終了から5年で部品供給が終了し、修理不可能になるケースもあります。修理できないベッドは買い替えが必要となり、予定外のコストが発生します。
中古市場での価値も考慮すべきです。パラマウントベッドは中古市場でも需要が高く、買い替え時に下取りや売却がしやすいメリットがあります。楽匠シリーズの3モーターは、5年使用後でも5万円から8万円程度で売却できる可能性があります。他社製品は中古市場での需要が限定的で、売却価格も低くなる傾向があります。
施設の評価向上も間接的なメリットです。パラマウントベッドは知名度が高く、入居検討者や家族にも認知されているため、施設の設備として評価されます。高品質なベッドを導入していることは、施設の信頼性向上につながり、入居率の維持や向上に寄与する可能性があります。
パラマウントベッドは初期価格が高めですが、長期使用による年間コストの低減、低い故障率による修理費用の削減、中古市場での価値維持により、トータルコストでは優れたコストパフォーマンスを発揮します。


