高齢者用ベッドの選び方とは?種類と介護度別の最適な選定!

介護ベッド

高齢者用ベッドを探しているが、種類が多すぎてどれが適しているか判断できないという担当者や家族は多いです。

介護ベッド・リクライニングベッド・低床ベッド・畳ベッドとそれぞれ機能と用途が異なり、介護度によって必要な機能も変わります。

選定を誤ると、利用者の姿勢保持や安全性に直接影響するため、種類と特徴を正しく理解してから選ぶことが重要です。

この記事では高齢者用ベッドの選び方を種類・介護度・費用の3つの軸で整理しています。

高齢者用ベッドの選び方とは?

高齢者用ベッドの選び方は、利用者の介護度と必要な機能を軸に、種類・サイズ・マットレス・費用の4点を確認することが基本です。

高齢者用ベッドには大きく4つの種類があり、それぞれ機能・価格・向いているケースが異なります。

種類 価格目安 主な機能 向いているケース
介護ベッド(電動) 8〜25万円 背上げ・膝上げ・高さ調節 要介護1以上・長時間臥床
リクライニングベッド 5〜10万円 背上げのみ 自立〜要支援・快適性重視
低床ベッド 10〜18万円 超低床(床面10〜15cm) 認知症・転落リスクが高い方
畳ベッド 8〜15万円 高さ調節(モデルによる) 和室・畳の感触を好む方

費用だけで選ぶのではなく、利用者の介護度・身体状況・施設環境を踏まえて最適な種類を選ぶことが重要です。

このように、高齢者用ベッドの選び方は利用者の介護度と必要な機能を軸に、種類・サイズ・マットレス・費用の4点を確認することが基本です。

高齢者用ベッドの4種類の特徴を、次で詳しく確認します。

高齢者用ベッドの種類と特徴

高齢者用ベッドは介護ベッド・リクライニングベッド・低床ベッド・畳ベッドの4種類があり、それぞれ機能と用途が大きく異なります。

介護ベッド(電動)

電動モーターによる背上げ・膝上げ・高さ調節機能を備えた高齢者用ベッドで、要介護1以上の方に適しています。

モーター数によって機能が異なり、1モーター・2モーター・3モーター・4モーターから選べます。

JIS T9254(特殊寝台)の認証を取得した製品は安全基準を満たしており、挟み込み防止・自動停止・停電時手動操作などの安全機能が搭載されています。

要介護2以上であれば介護保険の福祉用具貸与(レンタル)の対象となり、月額1割負担で利用できます。

リクライニングベッド

背もたれ部分のみが電動で起き上がる簡易的な高齢者用ベッドで、自立〜要支援の方に適しています。

介護ベッドほどの機能はありませんが、読書・テレビ視聴・快適な姿勢での休息を目的とした用途に向いています。

価格は5〜10万円程度と介護ベッドより安価ですが、介護保険レンタルの対象外となるため全額自己負担になります。

デザイン性が高いモデルも多く、在宅介護で居室の雰囲気を重視する場合に選ばれやすいです。

低床ベッド

床面から10〜15cm程度まで下げられる高齢者用ベッドで、転落リスクが高い方の安全確保に特化しています。

認知症により夜間にベッドから降りようとして転落するリスクが高い場合、低床設定で転落時の衝撃を最小限に抑えられます。

電動機能を備えたモデルもあり、日中は通常の高さで介助しやすくし、夜間のみ低床にする運用も有効です。

畳ベッド

マットレスの代わりに畳を使用する高齢者用ベッドで、畳の感触を好む方や和室への設置に適しています。

高さ調節機能があるモデルもあり、床からの立ち上がりをサポートできますが、電動機能を備えたモデルは少なく機能面では介護ベッドに劣ります。

このように、高齢者用ベッドは介護ベッド・リクライニングベッド・低床ベッド・畳ベッドの4種類があり、それぞれ機能と用途が大きく異なります。

介護度別の選定基準を、次で確認します。

高齢者用ベッドの選び方①介護度別の機種選定

高齢者用ベッドは介護度に応じて適切な機種が変わり、自立〜要支援はリクライニング、要介護1〜2は2モーター、要介護3以上は3モーターが基本的な選定基準です。

自立〜要支援の方

リクライニングベッドまたは1モーター介護ベッドが適しています。

自分で起き上がりや立ち上がりができるため高度な電動機能は必要なく、背もたれを起こして読書やテレビ視聴ができる程度の機能で十分です。

ただし、将来的に介護度が上がる可能性を考慮して、最初から介護保険レンタル対象の1モーター介護ベッドを選ぶ方が長期的には有利な場合があります。

要介護1〜2の方

2モーター介護ベッドが適しています。

起き上がりや立ち上がりに困難を感じ始める段階で、背上げ機能による起き上がりのサポートと高さ調節機能による立ち上がりやすい環境の両方が必要になります。

有料老人ホームやグループホームなど、要介護1〜2程度の方が多い施設では2モーター介護ベッドが標準的に導入されています。

要介護3以上の方

3モーター介護ベッドが適しています。

自力での体位変換が困難になり褥瘡予防のための定期的な体位変換が必要な段階で、膝上げ機能により背上げ時に体がずり落ちるのを防げます。

特別養護老人ホームや介護療養型医療施設など、要介護3以上の重度の方が多い施設では3モーター介護ベッドの全室導入が推奨されます。

認知症の方

転落リスクが高い場合は低床ベッドの検討が必要です。

3モーター介護ベッドに低床機能が搭載されたモデルを選ぶことで、介護機能と安全性を両立できます。

介護度 推奨機種 主な理由
自立〜要支援 リクライニング・1モーター 起き上がりのサポートのみ必要
要介護1〜2 2モーター 背上げ+高さ調節が必要
要介護3以上 3モーター 膝上げ・体位変換・褥瘡予防
認知症・転落リスク高 低床ベッド(3モーター併用) 転落時の衝撃軽減

このように、高齢者用ベッドは介護度に応じて適切な機種が変わり、自立〜要支援はリクライニング、要介護1〜2は2モーター、要介護3以上は3モーターが基本的な選定基準です。

サイズと高さの選び方を、次で確認します。

高齢者用ベッドの選び方②サイズと高さの確認

高齢者用ベッドのサイズは利用者の体格と介護者の介助しやすさを両立できるものを選ぶことが重要で、幅91cmのレギュラーサイズが最も汎用性が高いです。

幅の選び方

特徴 向いているケース
83cm(ミニ) 介助しやすい・部屋が狭い場合に有利 要介護3以上・介助頻度が高い方
91cm(レギュラー) 標準サイズ・最も汎用性が高い ほとんどの方に対応
100cm以上 大柄の方・寝返りスペースを確保 体格が大きい方・自立度が高い方

幅が狭いほど介助しやすく、広いほど利用者が動きやすくなります。

自力で寝返りができない・要介護度が高い場合は83〜91cm幅を選ぶのが基本です。

高さの選び方

立ち座りがしやすく姿勢が安定するのは、ベッドに腰かけたときに骨盤より膝がやや低い位置になる高さで、目安は35cm前後です。

介護者にとって作業しやすい高さは介護者の身長の40%程度で、身長160cmの介護者なら64cm前後が目安です。

高さ調節機能があるベッドなら、利用者の立ち上がり時と介護者の作業時で高さを使い分けられます。

長さと搬入経路の確認

介護ベッドの長さはショート(180cm前後)・レギュラー(190〜195cm)・ロング(200cm以上)の3種類があり、身長に合わせて選びます。

搬入時は廊下幅・ドア幅・エレベーターの有無を事前に確認することが重要で、介護ベッドはパーツを分解して搬入できるため、通路が狭くても対応できるケースがほとんどです。

このように、高齢者用ベッドのサイズは利用者の体格と介護者の介助しやすさを両立できるものを選ぶことが重要で、幅91cmのレギュラーサイズが最も汎用性が高いです。

マットレスの選び方を、次で確認します。

高齢者用ベッドの選び方③マットレスの選び方

高齢者用ベッドのマットレスは利用者の身体状況に合わせて選ぶことが重要で、高反発・低反発・エアーマットレスの3種類から状態に応じて選びます。

高反発マットレス

体が沈み込まず跳ね返す力が強いため、寝返りや起き上がりがしやすく、自立度がある程度残っている方に適しています。

ベッドからの立ち上がりがスムーズになるため、身体機能が低下してきた高齢者にも使いやすいマットレスです。

低反発ウレタン製マットレス

体の形に合わせてゆっくり沈み込む特性で体圧分散に優れており、寝心地を重視する方・腰痛がある方に適しています。

沈み込みが深いため寝返りや起き上がりはしにくくなる点に注意が必要です。

エアーマットレス

自動的に体圧を分散する機能があり、自分で寝返りができない方・褥瘡リスクが高い方に適しています。

要介護度が高く長時間臥床する方には、エアーマットレスによる褥瘡予防が特に重要です。

介護ベッドとマットレスは適合が保証されたセット品を選ぶことが基本で、マットレスが厚すぎるとサイドレールとの隙間に問題が生じるリスクがあります。

このように、高齢者用ベッドのマットレスは利用者の身体状況に合わせて選ぶことが重要で、高反発・低反発・エアーマットレスの3種類から状態に応じて選びます。

購入・レンタル・中古の費用比較を、次で確認します。

高齢者用ベッドの購入・レンタル・中古の費用比較

高齢者用ベッドの費用を抑えるには、介護度・利用期間・導入台数に応じて介護保険レンタル・自費レンタル・中古購入を使い分けることが重要です。

方法 費用目安 向いているケース
介護保険レンタル 月額1,000円前後(1割負担) 要介護2以上・短〜中期利用
自費レンタル 月額5,000〜18,000円 要介護1以下・短期利用
新品購入 8〜25万円 特定機種希望・長期使用
中古購入 新品の4〜6割程度 施設・法人・複数台導入

介護保険レンタルが有利なケース

要介護2以上で状態変化の可能性がある場合は、月額負担が最小で機種変更も柔軟にできる介護保険レンタルが有利です。

中古購入が有利なケース

施設・法人で複数台を長期使用する場合、有名メーカーの動作確認済み・保証付き中古品を一括購入するとトータルコストを大幅に抑えられます。

2モーター介護ベッドを10台、1台あたり6万円の中古品で導入した場合、新品の半額以下となる60万円で揃えられます。

中古品を選ぶ際は、JIS規格対応・動作確認済み・付属品一式・保証付き・清拭消毒済みの5点を必ず確認してから購入することが重要です。

このように、高齢者用ベッドの費用を抑えるには、介護度・利用期間・導入台数に応じて介護保険レンタル・自費レンタル・中古購入を使い分けることが重要です。