カタログを並べても違いがつかめず、パラマウントベッドの楽匠Sと楽匠Zのどちらを選べばいいか判断できないという方は少なくありません。
名前が似ているうえに、両シリーズともにすでに生産を終了しているため、比較できる情報が見つかりにくい状況です。
選ぶ基準がないまま購入してしまうと、必要な機能が不足したり、費用対効果の低い選択になることもあります。
この記事では、パラマウントベッドの楽匠Sと楽匠Zの違いを整理するとともに、中古として選ぶ際の確認ポイントも解説しています。
パラマウントベッド楽匠Sと楽匠Zの違いとは?
パラマウントベッドの楽匠Sと楽匠Zの最大の違いは、搭載されている背上げ機構の種類と、ベッドが対応できる姿勢の範囲です。
楽匠Sには「らくらくモーション」が搭載されており、背部と腰部が連動して動くことで身体のずり落ちを防ぎながら滑らかに上体を起こします。
楽匠Zにはさらに進化した「ラクリアモーション」が搭載されており、ベッド全体を傾けながら背を起こすことで、最終的にはソファに座っているような姿勢まで対応できます。
介護の程度が軽く起き上がりのサポートが主な目的なら楽匠S、食事や服薬で頻繁に上体を起こす場面が多いなら楽匠Zが適しています。
このように、パラマウントベッドの楽匠Sと楽匠Zの最大の違いは、搭載されている背上げ機構の種類と、ベッドが対応できる姿勢の範囲です。
パラマウントベッド楽匠Sがどのような特徴を持ち、誰に向いているかを次で確認します。
パラマウントベッド楽匠Sとは?
楽匠Sは、パラマウントベッドの在宅介護向け電動ベッドで、「らくらくモーション」による滑らかな背上げと超低床設計が主な特徴です。
背を上げる際に腰部と背部が連動して動くため、起き上がりをサポートしながら身体がずれにくい設計になっています。
床面の最低高は20cm程度の超低床タイプで、転落リスクを抑えたい場面でも使いやすいモデルです。
1モーター・2モーター・3モーターのラインナップがあり、介護の程度や介助者の負担に合わせてモーター数を選べます。
現在は生産を終了しているため入手できるのは中古品のみですが、市場での流通量は多く選びやすいシリーズです。
楽匠Sのスペック概要
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 背上げ機構 | らくらくモーション |
| 最低床面高 | 約20cm(超低床) |
| モーター数 | 1・2・3モーター |
| 生産状況 | 生産終了(中古のみ) |
| 後継機種 | 楽匠プラスXモデル |
楽匠Sが向いているケース
- 要介護1〜2程度で、ある程度自力で体を動かせる方
- 起き上がりや姿勢保持のサポートが主な目的
- 費用をできるだけ抑えて導入したい場合
- 超低床設計でベッドからの転落リスクを抑えたい方
このように、楽匠Sはパラマウントベッドの在宅介護向け電動ベッドで、「らくらくモーション」による滑らかな背上げと超低床設計が主な特徴です。
楽匠Sとの違いが大きい楽匠Zの特徴を、次で確認します。
楽匠Zの特徴と楽匠Sとの違い|ラクリアモーションとは何か
楽匠Zの最大の特徴は、楽匠Sにはない「ラクリアモーション」を搭載し、ソファに腰かけているような姿勢まで対応できることです。
ラクリアモーションはベッド全体を傾けながら背を起こす動作のことで、背中から骨盤まで一体的に動くため身体のずれが大幅に抑えられます。
楽匠Zには3種類の背上げモードがあり、「ラクリアモーション」「らくらくモーション」「背ボトム単独動作」を利用者の状態や目的に応じて使い分けられます。
食事・服薬・口腔ケアなど上体を起こした状態でのケアが日常的に多い方に、この機構は特に重要な役割を果たします。
楽匠Zも生産を終了しており現在は中古品のみの流通ですが、ラクリアモーションの需要は高く市場での流通量も確保されています。
楽匠Zのスペック概要
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 背上げ機構 | ラクリアモーション・らくらくモーション・背ボトム単独の3種 |
| 最高高さ | 64.5cm |
| モーター数 | 1・2・3モーター |
| 生産状況 | 生産終了(中古のみ) |
| 後継機種 | 楽匠プラスHモデル |
楽匠Zが向いているケース
- 食事・服薬・リハビリで頻繁に上体を起こす場面がある方
- 長時間ベッドで過ごすことが多く姿勢保持が課題になっている方
- ずり落ちや体のずれが気になっている方
- オプションを豊富に組み合わせて使いたい場合
このように、楽匠Zの最大の特徴は「ラクリアモーション」を搭載し、ソファに腰かけているような姿勢まで対応できることです。
楽匠Sと楽匠Zをモーター数で比較する場合の考え方を、次で確認します。
楽匠Sと楽匠Zの違いをモーター数で比較する
楽匠S・楽匠Zともに1・2・3モーターから選べるため、モデルの選択とモーター数の選択は別に考えることが重要です。
| モーター数 | 動作できる部位 | 主な対象ケース |
|---|---|---|
| 1モーター | 背上げのみ | 起き上がりサポートが主目的・介護度が低い方 |
| 2モーター | 背上げ+高さ調節 | 介助者の腰負担を減らしたい場合 |
| 3モーター | 背上げ+膝上げ+高さ調節 | 長時間臥床・介護度が高い方・床ずれリスクがある方 |
楽匠Sで3モーターを選ぶか、楽匠Zで2モーターを選ぶかによって、費用と機能のバランスは大きく変わります。
モーター数の選択はケアマネージャーや福祉用具専門相談員に相談したうえで決めるのが、後悔しない基本です。
このように、楽匠S・楽匠Zともにモーター数は別に考える必要があり、介護度と必要な動作に合わせて選ぶことが重要です。
楽匠Sと楽匠Zの後継機種である楽匠プラスとの関係を、次で確認します。
楽匠Sと楽匠Zの後継機種|楽匠プラスと何が変わったか
楽匠Sと楽匠Zはいずれも生産を終了しており、パラマウントベッドの現行機種は「楽匠プラスシリーズ」に切り替わっています。
楽匠プラスにはHモデルとXモデルの2タイプがあり、楽匠ZがHモデルの、楽匠SがXモデルの前身にあたります。
楽匠プラスでは背上げ時に骨盤も同時に起き上がる「フィットラインボトム」の設計となり、楽匠Zよりさらに安定した姿勢保持と体圧分散性能が向上しています。
| モデル | 前身 | 主な改良点 |
|---|---|---|
| 楽匠プラスHモデル | 楽匠Z | 骨盤起き上がり対応・体圧分散性能向上 |
| 楽匠プラスXモデル | 楽匠S | らくらくモーション改良版・超低床対応維持 |
新品が必要な場合は楽匠プラスが選択肢になりますが、コストを重視するなら楽匠Sや楽匠Zの中古品でも十分な機能を確保できます。
このように、楽匠Sと楽匠Zはいずれも生産を終了しており、現行機種は楽匠プラスシリーズに切り替わっています。
楽匠Sと楽匠Zの中古を選ぶ際に確認すべきポイントを、次で解説します。
楽匠Sと楽匠Zの中古を選ぶ際に確認する3つのポイント
楽匠S・楽匠Zの中古品を選ぶ際は、モーターの動作・付属品の有無・使用年数の3点を必ず確認することが重要です。
① モーターの動作確認
背上げ・膝上げ・高さ調節のすべての動作を実際に試し、スムーズかどうかを購入前に確認します。
楽匠Zのラクリアモーションは動作の工程が多いため、異音やぎこちなさがないかを特に注意して確認してください。
楽匠Sの場合も「らくらくモーション」の背上げが途中で止まる・動きが重いといった症状がないか、一連の動作を最初から最後まで確認することが重要です。
動作確認は必ず実際に電源を入れて行い、リモコン操作から動作完了までをすべてのモーターで試してから判断してください。
② 付属品の有無
手元リモコン・サイドレール・ベッドボードなどの付属品が揃っているかを購入前に確認します。
後から単品で揃えると別途費用がかかるため、一式セットになっているものを選ぶのが基本です。
楽匠シリーズはモデルによってサイドレールの形状や手元リモコンの仕様が異なるため、汎用品では代替できないものも多く、付属品の有無は使い勝手に直結します。
付属品の状態(変形・破損の有無)も動作確認と同じタイミングで確認しておくと、購入後のトラブルを防げます。
③ 使用年数と清潔感
使用年数が長いほどモーターへの負荷は蓄積されるため、なるべく使用期間が短い中古品を選ぶと安心です。
フレームの歪みや汚れについても、写真または現物でしっかり確認しておきましょう。
介護施設で使用されていた場合、専門業者による清拭・消毒・抗菌処理が施されているかどうかも選ぶ際の重要な判断基準です。
使用年数が同じでも保管状況や使用頻度によって状態は大きく異なるため、販売元から詳細な使用歴を確認したうえで判断することをおすすめします。
このように、楽匠S・楽匠Zの中古品を選ぶ際は、モーターの動作・付属品の有無・使用年数の3点を必ず確認することが重要です。

