介護施設や病院でパラマウントベッドを導入する際、楽匠シリーズの中古は高機能でありながらコストを抑えられます。
シリーズには主にS型とZ型があり、それぞれ機能と価格が異なります。
しかし中古品を購入する際には、S型とZ型の違いを理解し、施設の利用者に適したモデルを選ぶ必要があります。
世代によって機能が異なるため、製造年と世代の確認が重要です。
本記事では、施設や病院が中古楽匠ベッドを選ぶ際のS型とZ型の違いと、世代別の特徴について詳しく解説します。
中古楽匠介護ベッドの選び方は?
中古楽匠介護ベッドは、S型とZ型の機能の違いを理解し、施設の利用者の介護度に合わせて選定します。
楽匠シリーズはパラマウントベッドの主力製品で、介護施設向けに開発された高機能モデルです。S型は標準的な機能を備えたスタンダードモデルで、Z型はS型の機能に加えて安全機能や操作性が向上した上位モデルです。施設の予算と利用者の状態に応じて、適切なモデルを選定することが重要です。
中古楽匠ベッドを選ぶ際の最重要ポイントは、S型とZ型のどちらが施設に適しているかの判断です。S型は要介護2から3程度の利用者が中心の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に適しています。Z型は要介護3以上の利用者が中心の特別養護老人ホームに適しており、安全機能が充実しているため、認知症の利用者にも対応できます。
世代の確認も重要です。楽匠シリーズは継続的に改良が行われており、世代によって機能が異なります。楽匠プラス、楽匠S、楽匠Zなど、製品名に加えて世代を示す記号が付いている場合があります。製造年と合わせて世代を確認し、どの機能が搭載されているかを把握します。
電動機能の動作確認も必須です。背上げ、膝上げ、高さ調整のすべての機能が滑らかに動くか、異音がしないか、リモコンが正常に反応するかを実際に試して確認します。楽匠シリーズは高品質なモーターを使用していますが、中古品の場合は使用頻度により劣化の程度が異なるため、必ず動作確認を行います。
中古楽匠ベッドを選ぶ際は、S型とZ型の機能の違いを理解し、施設の利用者の介護度と予算に合わせて選定することが重要です。
次に、楽匠S型と楽匠Z型の違いについて詳しく解説します。
楽匠S型と楽匠Z型の違い
楽匠S型は基本機能を備えた標準モデルで、楽匠Z型はS型に安全機能と操作性向上機能を追加した上位モデルです。
楽匠S型の特徴は、3モーター電動機能を標準装備し、背上げ・膝上げ・高さ調整のすべてを独立して操作できることです。ベッドの昇降範囲は床から25cmから63cm程度で、介護者の作業性と利用者の安全性のバランスが取れています。サイドレールの取り付け位置が複数あり、利用者の体格や状態に応じて調整できます。リモコンはシンプルな3ボタン式で、操作が分かりやすい設計です。
楽匠Z型の特徴は、S型の機能に加えて、ベッドの最低床高がさらに低く設定されていることです。床から23cm程度まで下げられるため、転落時の安全性がS型よりも高くなっています。認知症により転落のリスクが高い利用者や、身長が低い利用者に適しています。サイドレールも改良されており、利用者が握りやすい形状と太さになっています。
操作性の違いも重要です。楽匠Z型のリモコンは、ボタンの配置や大きさが改良されており、高齢者や視力が低下した利用者でも操作しやすくなっています。また、誤操作を防ぐためのロック機能も搭載されています。S型のリモコンもシンプルで使いやすいですが、Z型はさらに操作性が向上しています。
安全機能の違いも特徴です。楽匠Z型には、ベッドが最も低い位置にある時に、サイドレールが床に接近しすぎないよう設計された安全機構があります。これにより、サイドレールと床の間に利用者の体が挟まれるリスクを軽減しています。S型にも基本的な安全機能はありますが、Z型はより高度な安全対策が施されています。
価格の違いも考慮が必要です。中古楽匠S型の3モーターは7万円から10万円程度、中古楽匠Z型の3モーターは8万円から13万円程度で、Z型の方が1万円から3万円程度高くなります。施設の予算と利用者の状態を考慮して、適切なモデルを選定します。
楽匠S型は基本機能を備えた標準モデルで価格は7万円から10万円程度、楽匠Z型は安全機能と操作性が向上した上位モデルで価格は8万円から13万円程度です。
次に、中古楽匠ベッドの価格と世代別の特徴について解説します。
中古楽匠ベッドの価格と世代別の特徴
中古楽匠ベッドの価格は、S型が7万円から10万円、Z型が8万円から13万円で、世代が新しいほど機能が充実し価格も高くなります。
楽匠シリーズは継続的に改良が行われており、世代によって機能が異なります。初期の楽匠シリーズは、3モーター電動機能を基本として、シンプルな設計でした。中古市場では製造から7年以上経過した初期モデルが5万円から7万円程度で流通していますが、最新世代と比較すると機能面で劣る部分があります。
楽匠プラスは、初期モデルから改良された世代で、モーターの静音性が向上し、リモコンの操作性が改善されています。中古市場では製造から5年から7年程度経過したモデルが6万円から9万円程度で流通しています。基本機能は十分に備えているため、予算を抑えたい施設に適しています。
現行の楽匠S型と楽匠Z型は、最も新しい世代で、これまでの改良が集約されたモデルです。製造から3年以内の比較的新しい中古品は、楽匠S型が8万円から10万円、楽匠Z型が10万円から13万円程度で流通しています。新品価格の半額程度で購入でき、購入後も5年から7年程度の使用が見込めるため、コストパフォーマンスが高い選択です。
世代の見分け方として、製品に貼られたシールや銘板に記載されている型番を確認します。型番には製造年と世代を示す記号が含まれており、販売業者に問い合わせることで詳細な仕様を確認できます。購入前に必ず世代を確認し、どの機能が搭載されているかを把握することが重要です。
複数台導入する場合の価格交渉も可能です。20台の中古楽匠Z型を導入する場合、単価10万円として200万円ですが、まとめ買い割引により180万円から190万円程度に抑えられる可能性があります。新品では360万円から460万円かかるため、170万円から280万円のコスト削減が実現できます。
中古楽匠ベッドは、S型が7万円から10万円、Z型が8万円から13万円の価格帯で、世代が新しいほど機能が充実しており、製造から3年以内のモデルが最もコストパフォーマンスが高い選択です。


